暮らしと方言の色揚げ

内山一兄・郷田敏男

 
 
 
 
 
 
 

やんぼっさん


このころは歳末・新春の行事として、

心身鍛練の寒中水泳などが新聞やテレビに登場します。


それにつけても、往時の水かぶりなどの祈願の習俗が蘇ってきます。


山法師さん、それは五穀豊穣の祈りか、

無病息災の呪いか、密教の荒行かは分かりません。


とにかく、山法師さんと言うからには、

山の修験場に籠もって修行する荒法師であろうと噂をしていました。

とくに子供のときの印象からは、

何か得体の知れない怪奇で

摩訶不思議な雰囲気が漂っていたように思えたのです。


「コナイダ テレビデ出タガ 弘法サン参ンノサイ

コノ寒セ 滝ニ打タレテ アラギョー ショーラシタガ・・・」


「オドンモ 若ッカ時ャオマイ 裸ン行バシタリ 師走ノ初メ

川渡リ 裸デ 川バ渡リョッツローガ・・・」


「今ハオマイ 暑カ時ャ クーラーデ 寒カリャ コタツ・・・。

年中サンブ 結構ナコッデ ダッデン フユズラニナットットタイ」


「ソーソー。ダッデンシルシカコツァー シューデツァセン」。

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