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暮らしと方言の色揚げ内山一兄・郷田敏男 |
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事のついでに、正月の終わりごろ、
箱火鉢を囲んでかび餅を焼いて食べる団欒の一駒を述べておきましょう。
元日に床の間に据えるお鏡さん(お据わり)や各所にあげるお供えは、
夜には引いて室蓋の中に仕舞い込みます。
忘れていると、きっと鼠にかじられたものです。
正月のために搗く餅は焼きやすいように伸し餅にもしますが、
概して丸餅が多いようです。
桃の節句の伸し餅は菱形に切りますが、
正月の伸し餅はまだ包丁で切れる松の内に方三寸くらいの正方形に切ります。
切れ端はさいころのようなあられにして干し上げます。