暮らしと方言の色揚げ

内山一兄・郷田敏男

 
 
 
 
 
 
 

二十日正月など


こうして正月の強烈な思い出の余韻が全く消え去ると、

春の息吹がそこはかとなく漂ってくるのです。


もう春は目の前、春のさきがけの節分・立春が近づいてきているのです。

一日中吹き荒れるかと思うと、ひと雨ごとに薄皮をはぐように暖かさが増してきます。


「デーブン 陽ノナゴナッテ キタナイヤ」

「日中ハ 温シテ ヨーナッタノヤ」。


会う人ごとに、待ちわびていた春の温もりを感じさせる挨拶が交わされるのです。

田の畦では、孫を連れた婆さん芹摘みの姿が見られるようになります。

 

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