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暮らしと方言の色揚げ内山一兄・郷田敏男 |
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古来、水がない所に生活はありませぬ。
自然の恵みの水は即神の恵みで、水のある所必ず水神様がいらっしゃるのです。
集落のもえ井川(共同井戸)、高みにある溜池、
清冽な流れや淀んだ深い渕などを総覧して、
水難から守り火災を消してくれる神なのです。
つるべのある昔のころの井川では、
井戸浚えのときには必ず井戸端で祭りをしていたことを思い出します。
とは一言え、時たま恵みの水が災害をもたらすこともあります。
洪水で思わぬ被害を受け、渕や溜池で水難事故が起こることもあります。
ここで、悪役の河童が登場します。
もちろん、河童は悪役ばかりではなく「福太郎」という別名をもち、
幸運をもたらすという所も多いのですが・・・。
「昔ャ 水浴ブリョーッテ 偶ニャ 死ヌ者ノアリョーッツロガ・・・」
「ソータイ。河童ン引イタ チョーッタタイ。
河童ン引イテ 一番口 尻ノ穴カラ 尻ヂゴバ引キ出エテ 食ウテロデナヤ」。
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