暮らしと方言の色揚げ

内山一兄・郷田敏男

 
 
 
 
 
 
 

朝観音・夏越しの祭り


「オドンガ コマカ時ャ 村内ノオ宮デン 輪潜ンノ アリョッツロガ・・・」

「ソ−タイ。婆サンニツンノ−テ ヨ− コグリ行キョ−ッタタイ」

「今デン 残ットッ所ン アッジャロカナイ?」

「サ−。アンマリ聞カンバッテ ○○サント△△サンノ ヨドニャ マ−ダ アリョルフ−バイ」

「アリバ 三偏コグット 病気カカランテロデ ソ−ニャ 参ッテン 多カッタガナヤ」。


夏越し、何と優雅な言葉でしょう。

梅雨があがって、いよいよ酷暑の夏に入ります。

この酷暑を息災で過ごせるように祈るのです。

そう言えば、このころなり果物や野菜などの一番成りが、

よく川上から流れてきていたことを思い出します。

一番なりは必ず川の神に供げるものだと言って、

格好のよい大きな瓜、胡瓜・茄子・ぼ−ぶら(カボチャ<南瓜>)・

とうきび(とうもろこし)などを川に流していたものです。

神への感謝と疫病逃れを願う心がこめられていたのです。

←前項  

八女方言歳時記へ戻る

 

 



ページの上段へ PAGE UP