暮らしと方言の色揚げ

内山一兄・郷田敏男

 
 
 
 
 
 
 

八朔さん3

 


「橋ノキワン 三ッ角ニャ 毎年 バナナン叩キ売ンノ 来ョ−ッタナヤ」

「アタヤ 若カ時ャ アノ文句バ テ−ゲ 覚エッシモトッタバッテ・・・。

『バナチャン生マレハ 台湾デ 青イ時カラ 見染メラレ・・・』

デナイ」

「言イデシノ 一円グレンタ テンデ 仕舞ガテニヤ 三〇銭グレ ナサスモン」。


思い出話になると止めどがありません。


昼前には、子供部隊がぞろぞろ繰り込んできます。

午後になれば、爺さん婆さんに手を引かれた孫たちが多くなります。

夕るし方からは、早仕舞をしてめかしこんだ若い衆や親子連れが目だちます。

「プップ−」とおもちゃのラッパ、「ビ−ッ」と風船の笛、

広い河原は一夜のうちに華やかな彩りと喧噪の広場と変わります。

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