暮らしと方言の色揚げ

内山一兄・郷田敏男

 
 
 
 
 
 
 

村祭り


ドコドコ ドンドン ドコドコ ドンドン、風に乗ってお宮の太鼓が響いてきます。

学校が退けて帰ってきた子供は、さんきら饅頭とお強飯で腹づくれ(腹仕度)をすると、

お宮参りならぬ楽しみの「お店参り」に走り出すのです。


「今デン 店ン 出ョーッジャロカノ?」

「インネ 出ョールメ。詣ッテン ナカモンケ 商モナカフーバノ」。


今までにこにこ顔で黙って老女の話に耳を傾けていた同席の爺さんが、

「ソーッサイ。炬燵デ ビーッドン オーネテ 続キモンノ テレビ見トルホーガ 面白カモンバ・・・」

と歯切れよく結論を出します。

「年ノイクト 寒カ時ャ 外サン ヂューゴツァ ナカモンノヤ」

「ホンナコツ。ソゲンソゲン」。

世の中が豊かになると神様もおいてけぼりか、いやはや・・・。

 

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